ホワイトニングの施術を受けるクリニック・サロンを選ぶときは、ホワイトニング剤に注目。まずはキホンとなる歯科医院とサロンで使われている薬剤の違いを紹介していきます。
2021年現在、歯科医院で使われている主なホワイトニングの薬剤は、過酸化水素と過酸化尿素です。院内で施術が行われるオフィスホワイトニングでは過酸化水素を、歯科医院で処方しているホームホワイトニングの薬剤には過酸化尿素が含まれています。
どちらも歯の汚れを落とすだけではなく、歯を漂白するために用いられる成分で、温められることで活性酸素が生まれ、着色汚れだけでなく、歯そのものの黄ばみを分解してくれます。
一般的にオフィスホワイトニングでは30~40%の過酸化水素が用いられ、ホームホワイトニングでは10~20%の過酸化尿素が用いられています。薬剤濃度が高いオフィスホワイトニングは短期間で歯を白くでき、薬剤濃度が低いホームホワイトニングは時間をかけてゆっくり白くすることが可能です。
歯科クリニックの公式HPには、どんな薬剤をどの程度使用しているのか記載されている場合があります。しっかりと薬剤が明記されているクリニックの方が、信頼性があるのでオススメですよ。
歯科医師や歯科衛生士が施術を行っていないサロンでは、取り扱いに注意が必要な過酸化水素や過酸化尿素は使用できません。
そこで、漂白成分の代わりに用いられているのが、酸化チタンや酸化タングステンといった成分です。サロンで使用される薬剤(正式にいうと薬ではないのですが)は非常にマイルドなもの。LEDライトを当てると光触媒効果により、歯の表面の汚れやステインに働きかけます。ただし、過酸化水素や過酸化尿素よりも汚れを分解する力が弱いため、本来の歯の色以上に白くできないので注意が必要です。
その分、歯へのダメージがマイルドですので、歯科クリニックでのホワイトニングがどうしても怖い…という方は、こちらを選ぶのも手かもしれません。
汚れを落とす成分以外にも、色々な成分を追加で配合しているクリニック・サロンがあります。たとえばポリリン酸Naを使用したホワイトニングもその一つです。ポリリン酸が含まれていると歯の表面についた汚れを浮かしてくれるので、汚れを落とす成分が効きやすくなり、さらに白さレベルを高めることが可能です。
さらにポリリン酸には漂白効果を高める以外に、ホワイトニング治療によって歯に不足している水分を補い、コーティングする作用があります。過酸化水素は優れたホワイトニング効果を持っていますが、その分どうしても歯へのダメージがあります。さらに歯を脱水状態にする作用もあるため、ホワイトニング直後の歯は着色しやすい状態です。ポリリン酸で水分を補い、エナメル質をコーティングして上げることで、着色汚れがつきにくく、さらにツヤツヤとした仕上がりになるのです。
歯を白くし、さらに着色から歯を守る働きはポリリン酸ならではのものだといえます。歯の黄ばみを落としたい人は、ポリリン酸と過酸化水素を使ってホワイトニングをしているクリニックを探すのがオススメですよ。