ホワイトニングの施術を受ける前に、市販・セルフサロン・サロン・歯科クリニックの違いについて把握しておきましょう。ここからは、それぞれホワイトニングの効果が異なる点を解説していきます。
歯科クリニックのホワイトニングは過酸化水素や過酸化尿素といった漂白成分を使用しているため、歯の色自体を変えられるのが特長です。歯が黄ばんで見える理由は、歯本来の色に由来しています。歯本来の色は淡い黄色のため、いくら表面の汚れを落としたと言っても、歯の色が元々黄色ければ、白くなったとは感じられません。理想的な輝く白い歯のためには、歯をしっかりと漂白して、白くしていく必要があります。
歯の色や状態には個人差があるため、誰しもが必ず白くなるとはいえませんが、一度で白さを実感したという声が多いのは、やはり歯科クリニックのホワイトニングです。
また歯科クリニックでホワイトニングをするメリットは、施術の前にしっかりと口内や歯の状態チェックをしてもらえることです。ホワイトニングで使用する薬剤は、口内環境によってはしみたり、痛みを感じたりするもの。特に虫歯や歯周病がある、自分で気づかいない程度の小さなひび割れがある人は、痛みが出やすいといわれています。
歯科クリニックならばホワイトニング前にこれらの状態を指摘してもらえる他、治療を受けられる場合もあります。できるだけ痛みを抑えてホワイトニングを受けるためにも、慎重派の方には歯科クリニックがオススメです。
サロンで行われるセルフホワイトニングでは、酸化チタン・酸化タングステンなどの成分を使用して汚れを落としています。酸化チタンや酸化タングステンは照射をすると光触媒効果で汚れを分解できます。ただしこれらはあくまで表面についた汚れに対しての効果。歯そのものを白くする効果はないため注意が必要です。
使用している成分も穏やかなもののため、1回の施術で効果を感じるのはなかなか難しいもの。平均して5~6回は施術が必要だといわれています。ただ、基本的に予約が必要かつ1時間程度の施術時間がかかるクリニックのホワイトニングと比較して、少しだけ時間が空いた、突然思い立ったなど、自分の好きなタイミングで施術ができるのが魅力だといえます。
サロンの中には歯科衛生士が所属していて、歯科クリニックのように漂白成分を使用しているところもあります。ただし、成分の濃度は低い薬剤しか使用できませんので、やはり歯科クリニックのようなホワイトニングを期待するのは難しいです。
歯科衛生士が在籍していないサロンでは、セルフホワイトニングと使用成分はほとんど一緒です。とはいえ、成分は同じでも薬剤を塗り慣れていない素人と、施術経験が豊富なスタッフでは仕上がりが異なると考えられます。
市販のホワイトニングは、クリーニングに近い位置づけです。ジェルや歯磨き粉の中に研磨剤が含まれているので、歯の表面を磨いて、汚れを落とすのに役立ちます。
ただ、頑固な汚れやヤニは落とせないため、見た目にそこまで大きな変化はありません。また、歯の色を脱色するわけではないので、本来の色以上に白くすることもできません。あくまでしっかりとしたホワイトニングの施術を受けた後、歯をできるだけ長くキレイに保つためならば、市販のホワイトニングは利用しやすいでしょう。
市販のホワイトニングは、歯の表面を削ってキレイにするため、使用方法をきちんと守ることが大事です。
必要以上に歯をゴシゴシ磨いてしまうと、歯や歯茎を傷つける恐れがあります。歯や歯茎を傷つけると、知覚過敏を引き起こす要因になるので、使用法には十分注意しましょう。